生徒たちに数学を教えていて 常々感じることがあります
自分の学生時代を棚上げして注意しているのですが 計算問題はもちろん
文章問題であっても 途中の計算式を書かない生徒の多いこと!
中には あろうことか 自分で計算したひっ算も 答えを出した後 消してしまう子もいます

棚上げというのは 思い返せば私自身も 途中式を面倒だからと省いて計算していた
ことがあるので 書きたくない気持ちもわかっていて 生徒たちには忠告しています
私は高校へいってから途中式の大切さを痛感しました 高校数学では三角関数を
はじめ 複雑な関係の数式が並んでいます 見慣れない高度(と構えてしまう)な
計算は 慎重に進めるのでミスは少なくなります しかし今まで何の気なしにやっていた
通分や 方程式の移項で符号のつけ忘れなど「なんでもない」ミスをしてしまうのです

今の中学生や高校生はPCやゲームで 計算能力は秀でたものがあります
ですがその折角の能力を 簡単なミスで無駄にしてしまうほど悲しいことはありません
私は生徒たちにこう言っています
「途中式は自転車の補助輪。確かに補助輪をつけていると "ダサく"見えてしまうよね。
だけど補助輪があれば"絶対に"転ばない。途中式を書かずに計算ミスしているのは
『俺、補助輪なしでも乗れるぜ!』と言って自転車を両手放しで乗って転んでいるのと
一緒。そのほうが"ダサい"よね。」と。