【意味】子どもは周囲の影響を受けやすいので、子どもの教育には環境を選ぶことが
   大切であるという教え。「孟母」は孟子の母。「遷」は移る、転居すること。

新潟県はじめ 多くの学校は今日から新年度がスタートを切ったことでしょう
先週末は列島各地大荒れの天候で 今日も上越地域は強風が残っていますが
快晴のなか 気持ちよく新たなる門出を出発して頂きたいものです

高校ではもちろん 中学校でも漢文の授業で触れられる機会の多い
孟子にまつわる四字熟語です 孟子の母が わが子の教育に環境の悪い影響が
及ぶのを避けるため 墓地のそばから市場のそばへ さらに学校のそばへと
三度住居を移したエピソードからこの言葉が生まれました

大人になればある程度自制はできるものの 子どものうちはそうはいきません
生徒数が多い学校などでは 例えば宿題などの提出物を期限までに出さなかった
からと言って何らかのペナルティが課せられない(期限までに出しても褒められない)
事例もあります そうしたことが習慣化していくと 今まで提出期限を守っている
自分がバカバカしくなり 次第に自分も期限までに課題を終わらせなくなります
周りの生徒たちが楽をしていてしかも罰則がないという状況を見ていれば
そうなるのも自然です

孟母のように引っ越しや自分の子どもだけクラスを変えるといったことは現実的には
難しいことです ただ楽をしている人たちと自分を比較することより(これを下方比較といいます)
自分よりも努力している人たちを見てさらに研鑽する(同じく上方比較といいます)よう
親がそういった環境にしていくことは必要なのではないでしょうか
褒めるときには褒める 罰するときには罰する メリハリをつけてよりよい環境に
三遷していって頂ければと思います